本来の健康を見つめ直す「予防医療」~まずはできることからはじめませんか~

口のトラブルと全身の病気

皆さんの身体の不調は、口の中から始まっているかもしれません・・・

 みなさんがお悩みになられている身体の症状は“歯・口”から発生している可能性が十分に考えられます。

むし歯の治療を怠っていたり、歯周病であることに気づかず放置すると、口の中のトラブルだけでなく、「心筋梗塞・動脈硬化・糖尿病の悪化・リウマチ・早産」など、さまざまな全身の病気を引き起こします。
かみ合わせが悪いと歯がすり減ったり割れたりするだけでなく、肩こり・頭痛も起こります。
このように、歯・口の健康・かみ合わせは身体全体の問題と深く関わっているのです。

医療を予防の視点で捉え直す

 日本における現在の保険制度による医療は、「発症した病気を治す」ということを基本に構成されました。このため病気の症状を改善する「対症療法」を主体として治療が展開します。たとえば熱が出たとき、熱を下げるという薬を使います。そうすれば熱は確かに下がりますが、その薬の影響でほかの問題も引き起こしてしまうのです。
 これに対し予防医療の考え方では、「なぜ熱が出たのか」という問題の根本に着目します。その原因を探っていくことで、症状とは異なる根本的な問題点が見えてくるのです。その根本的な問題に着目し、それを改善するのが「原因療法」「根治療法」と呼ばれる治療の進め方であり、これが予防医療の基本となります。
 さて、このさまざまな体調不良の原因に着目したとき、実は口の中が様々な病気の感染源になっていることがわかってきました。ですから体調不良の本当の原因を根本的に解決すると考えた場合、口の中を健康にすることが原因療法であり根治療法となるわけで、予防医療の重要な要素となるのです。

予防医療の基礎知識

糖尿病と歯周病

 糖尿病と歯周病は相互に影響し合う病気として認識されています。糖尿病患者では歯周病に罹患している患者数が明らかに多いという調査結果があり、糖尿病は明らかに歯周病を進行させるとともにその症状を重症化させています。
 その一方歯周病が発症し炎症を起こしている歯ぐきでは、常に炎症性サイトカインが産生されており、このサイトカインが血糖値を下げる働きを持つインスリンの作用を妨げ、血糖値を下げにくくしています。
 ですから、糖尿病治療のためは歯周病の治療が不可欠なのです。

動脈硬化・虚血性心脳疾患と歯周病

 アテローム性動脈硬化はコレステロールが血管内膜の下に入り込むことにより瘤を作ります。この瘤の中に歯周病部分から入り込んだ歯周病菌や菌体物質が血液により運ばれて到達したとき、アテロームはさらに増悪し、血管を塞いでしまいます。ですから歯周病を改善し、歯ぐきの慢性炎症を取り除くことは、虚血性心脳疾患から命を守ることに繋がります。

関節リウマチと口の病気

 関節リウマチと歯周病は、慢性炎症に伴う石灰質の進行性破壊という点で似ていますが、その病気同士が深く関係していることがわかってきました。歯周病は炎症性サイトカインの持続的な供給源となって関節リウマチにおける炎症の慢性化と拡大をもたらすのです。さらに関節リウマチにおける治療においては、歯周病により持続的に産生される炎症性サイトカイン(IL-6)が治療薬の効果を損なうことがわかっており、歯周病を併発している関節リウマチ患者では、歯周病治療が不可欠といえるのです。

身体のバランスとかみ合わせ

 免疫の源と呼ばれる脳幹は脳の一番奥に存在し、自律神経系の中枢を担っています。この脳幹のすぐ下に位置する第1頸椎と第2頸椎にゆがみがあると脳幹への情報入力や情報の出力がうまくいかなくなり、さまざまな体調不良を引き起こします。この頸椎のゆがみを引き起こす原因の一つがかみ合わせです。適正な顎関節の位置で上下の歯の均一な接触関係が確保できていない場合、重たい頭を保持する頸椎は常に適正な角度を維持することができなくなり、筋肉の過緊張を促し、それが頸椎のゆがみを引き起こすのです。
 適正なかみ合わせは健康な身体を維持しているのです。

栄養と口の病気

 歯が使えなくなり、その本数が増加することと比例して、摂取される栄養素の量は減少します。その中で唯一炭水化物(糖質)の摂取量のみが増加しています。これは歯が悪くなるにつれて食べやすい食品である炭水化物に食事の内容が移行していくためです。
 このような栄養摂取が糖質に偏っている状況では、糖代謝異常による体調の変化や生命維持に必要となる他の栄養素の摂取が不足してしまい、体調悪化を招きます。口の機能維持は健康な身体の維持と深く関係しているのです。

慢性炎症の脅威

 最近の研究では長期間体内でくすぶり続ける「慢性炎症」が、メタボリックシンドローム、がん、自己免疫疾患といった様々な病気に共通する基盤病態となっていることがわかってきています。慢性炎症は自覚症状が無いまま進行し、疾患の重症化をきたすことから「サイレントキラー」と呼ばれています。60歳以上の方の死因となる病気の70%以上が慢性炎症を起因とする病気といわれている状況ですから、慢性炎症である歯周病や根尖病変への対応はもとより、他の消化器も含め慢性炎症を取り除くことが予防医療の基本となります。

研修会の内容

・健康がもたらす豊かな人生
     平均寿命と健康寿命
     体調が崩れる理由
   ・感染と病気
     病巣感染
     三大感染経路
   ・栄養と体調不良
     三大栄養素とその役割
     ビタミン・ミネラルの役割
     歯の状態と栄養の関係
     胃の役割
     腸内環境 
     栄養素の吸収
     消化器から始まる全身の病気
   ・健康チェックの手順
     身体の状態の確認方法
     問題解決の仕方
   ・オーソモレキュラー解析の意義とその内容
     血液検査の見方
     分子整合栄養医学的な考え方
     検査の手順
     栄養素の役目と食品
   ・私たちが食べている現在の食品
     日本人における栄養失調
     ミネラル不足に陥る原因


   ・健康づくりのための栄養補給の考え方とその方法
     野菜の栄養素
     健康食品とサプリメント
     食品の品質の見分け方
     天然素材から栄養素を補給する
     ベースサプリメントの考え方

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